ビーチボーイズしたあの夏の日⑥
どうも!!次代が生んだスーパースター、ちぐざいるです!!
詰め所にて夜の見回りを遂行するなら目の前にあるマイクで歌を歌ってしまう。
ドアを開けると警察官が立っていた。
しまった!!ふざけすぎた!!
これは公共物私用化したとして
捕まる?!
とビビっていると
すると警察官が
『お仕事中すいません。海岸が騒がしいとの通報がありまして参りました。もう少しボリュームを下げて警備していただけると幸いです。』
よかった。歌ってたことはバレていなかった。
(たぶん。。)
どちらにせよ
注意する側が注意されるという失態を犯してしまった。
それから毎日あわただしく過ぎていった。
朝から駐車場呼び込み⇨食堂の手伝い⇨歌ってかき氷の呼び込み
みたいな毎日で、
この店の前で歌うのが名物になり
ぼく目当てで来てくれるお客さんもたくさんできしょっちゅう写真撮ってくださいと言われた。
内海の有名人になっていた。
(自分で言うなよ)
泊まりに来たお客さんの子供たちなんかは僕の名札をいっぱい作ってくれたりして
今でもたくさん残っている。
夜な夜な、家族連れのお父さんと人生を語ったり
若いお客さんと恋バナしたりした。
そして今考えるとなんとも贅沢だが毎日夜は
海辺でバーベキューだった。
だって店の前は海岸だからね。
隣の とろぷる の子供たちとも仲良くなり
夕方になるといつも遊んでいた。
こんな充実した日々が人生にあるものなのかというくらい贅沢な時間を過ごしていた。
そして8月になり、
当初の予定通りヒデちゃんがバイトを辞めてしまった。
住み込みではなかったがずっと一緒にいたし
本当にずっと一緒に笑っていたので
何だかんだ寂しくなってしまった。
そんな中、ある日の夕方1人の男の人がルミ子さんに会いに来た。
その人はカンタさんといい、
この内海で自分の店を出すのが夢らしい。
というのも内海海水浴場という場所はまだまだ
外様には閉鎖的な場所で
昔からいる地元の人間だけの縄張り意識みたいなものがあり
土地が余っていてもなかなか売ってくれないのだという。
(10年前の情報です)
(カンタさん。モザイクかけたら意味ねーな)
そのカンタさんの脇に金髪のめちゃくちゃギャル男がいた。
その男の名前を ぜん という。
顔は可愛らしい顔をしていたので僕はすぐに
一目惚れをし、
友達になってください!!
と言った。
このぜんとの出会いが徐々に順風満帆な
内海での生活を
狂わせていくことになる。
つづく。