オンリーワン時代にナンバーワンを目指した話【後編】
どうも!次代が生んだスーパースター、ちぐざいるです!
〜前回までのあらすじ〜
ナンバーワンホストの城咲仁に憧れてホストを始めた僕は流星という名をもらう。
テーブルマナーを先輩からおしえてもらいながら
先輩のヘルプとして接客していた僕だが
したことと言えば
・アイス(氷)の補充
・お客さんがトイレに立ったらおしぼり準備して
トイレの前に立つ
・タバコはライター持ってなかったので灰皿がたま ってきたら片付け。
・グラスが濡れたら拭く
・愛想笑い
てな感じでほとんど会話に参加することもなく
もはやグラスが濡れたら拭くことだけに命をかけていた。
ただ、ホストって上下関係厳しくて
怖いんだろうなって思っていたのだが
なぜが
めちゃくちゃ優しかった。
失敗しても
『いいよいいよ。気にしなくて』
とかで全然怒られたりしなかった。
まぁ、逆に使えないから怒っても仕方ない
って思われてるんだろなって
開き直っていた。
そして1日体験が終わると日給8000円が手渡しで
渡されて、はい。さようなら。かと思ったら
代表を務めるドミノさんから
(ネーミングセンスw)
(この人)
『今日はありがとうね。君ホスト向いてるよ!ぜひレギュラーで入ってよ!』
と言われる。
え?!今日 はい。と愛想笑いしかしてないですよ?!
とはいえ学生だったのでレギュラーはさすがに
無理だったので
(レギュラーとは要は正社員)
バイトとして雇ってもらうことになる。
新人のバイトなので開店前のトイレ掃除とか
雑務をいろいろやるのかと思ったのだが
そういったことは一切なく
新人なので早く来ても
『別にもっとゆっくりでもいいよ。やることないし。』
みたいな感じで今までやったどんなバイトよりも
ユルかった。
それからも週末メインで週3回くらい入っていたが
僕‥流星を指名のお客さんなんてできなかったし
だからって
外行ってキャッチしてこい!
とも言われなかった。
ひたすら先輩の席に着きお酒を作り
会話には入れないまま愛想笑いで過ごす日々だった。
ただ、ある日(確か月末)
店内の事務所からめちゃ怒られている怒鳴り声が
聞こえた。
名前は忘れたけどレギュラーで入っている先輩だ。
怒鳴っているのはあの優しい代表ドミノさんだ。
『今日必ず回収しろよ!!月またぐなよ!!』
と言われていたので多分自分の客で未収の客が
いたのだろう。
(未収とは簡単に言うと店にツケで飲むこと。)
ホストは未収を回収できないと自腹を切らなくてはいけないのだ。
結局そのようなリスクが怖かったので
1カ月くらいで自然に辞めてしまった。
が、別にその後もしつこく電話もなかったし
すんなり辞めれた。
バイトをしたがどこも優しかった。
なんでなんだろう。
おしまい。