ビーチボーイズしたあの夏の日【特別編②】
どうも!!次代が生んだスーパースター、ちぐざいるです!!
社会人になり10年ぶりにバイトしていた内海海水浴場で懐かしい面々と再会する中、
海南荘へと足が向かう。
恐る恐る覗き込むと
バイトを雇っている形跡はなく、ルミ子さん1人で切り盛りしていた。
どうも、お久しぶりです。
と言うと
『あら、誰かと思ったら。久しぶりね。ちゃんと働いてるの?』
と笑顔もなく聞かれ、未だにわだかまりがあることが思いっきり伝わった。
ゆーきは全く関係ないのだが結局気まずくて
すぐに出てきてしまった。
10年経っても怒りはおさまってなかった。。
そして とろぷる に戻ると
奥さんから
『ちぐりん、ちぐりん!ちょうどよかった!ゆかがきてるよ!』
と言われた。
ふと目をやると高校生くらいの乃木坂46にいそうな
今時の雰囲気の可愛らしい女の子が
店のベンチに座っていた。
遡ること10年前。
本編では追い出されるように内海を後にした感じに書いたが
実際は惜しまれつつ感動の別れがあった。
あの内海最後の日。
とろぷる のバイトの子が僕の従業員部屋を一緒に
掃除してくれたり、ケーキをプレゼントしてくれたり小さなお別れ会をやった。
実際の従業員部屋と最後の日の僕。
そして何より、とろぷる の奥さんと大将の子供2人。
特に当時多分小学生低学年だったゆかちゃんは
旅立つ僕を前に、大声で泣きながら
ちぐりん行かないで!ちぐりん行かないで!
と手を引っ張っていた。
あれから10年。。
目の前にいる子があのゆかちゃんなんて信じられなかった。
奥さんが
『ゆか!ちぐりんだよ!覚えてる??ずっと会いたい言ってたじゃん!!』
というと
『え?だれ?わかんない、、』
とそっけなく答えた。
あわてて僕が
えー!仲よかったじゃん!ちぐりんだよ!!一緒に鬼ごっことかした!!
と言っても
『わかんない。いつ‥?』
と言われた。
そこで僕は次の週、
10年前にゆかちゃんにもらった手紙とうちわを
持って再度 とろぷる に行った。
すると奥さんが
『えー!!めちゃくちゃ懐かしい!!まだ持ってたんだぁ!!写真撮っていい??』
とめちゃくちゃ感動してくれた。
そしてゆかちゃんに
これ書いてくれたの覚えてない?!
と聞くと
え、まじきもいんだけどそんなんもってきてまでわたしとなかよくなりたいの?
みたいな目で見られたので
それから何も発することはなかった。
おしまい。